心境の変化
最近手に入れたい本(漫画)があって今日ちょっと本屋さんによってみました。
手に入れたかった漫画は「コンシェルジュ」という漫画で、ホテルのコンシェルジュを主人公としており、毎回毎回様々な要求を突きつけてくるお客様の問題を解決したり、困っているお客様に手を貸すといったような内容なのですが、サービス業に就いている自分としてはかなり啓蒙されることの多い漫画で、その思想や発想などの点で非常に参考になったりします。
で、探していた本が見つかってレジに並んでいた所、たまたまそこにこんな本が。
「世界を見る目が変わる50の事実」
普段から色んな点で知識不足を痛感している自分としては、思わず手にとって見てしまいました。
ぱっと見たところ、世界の様々な事実を数字の面で追っていくといったような内容で、「分析家」の自分(最近受けた会社の性格判断でこんな結果が出てしまいました。。。何か微妙に当たってて嫌ですね。。。)としてはかなり興味をそそられ、1600円という値段にもかかわらずつい買っっちゃいました。
早速帰って今までその「~50の事実」という本を読んでたわけですが、思った以上に非常に考えさせられることの多い本でした。例えば、
-70カ国以上で同性愛は違法、9カ国で死刑になる
-世界で3人に1人は戦時下に暮らしている
-拷問は150カ国以上で行われている
といった様な客観的データついて、現状の分析と筆者の考察を述べている本なのですが、正直、かなりショックを受けました。
自分は基本的には平和主義者で、どんな場合でも暴力による解決は正しくないと信じています。
しかし、様々な現状を知れば知るほど自分の考えが甘い気がしてならなくなってきました。
同性愛者というだけで死刑になっていく人、生まれた国が違うというだけの理由で飢餓で死んでいく子達、気がついたときには奴隷として売られており、自由など考えもできない状況に置かれた人たち。望む、望まざるに関わらず戦争に借り出されていく子供たち。
数え上げればきりが無いぐらい、何か罪を犯したわけでもないのに苦しまなければならない人たちの多さ。
もし、自分がこのような立場にいて、それでも「暴力による解決は正しくない」といえるのだろうか?
今ある政権が倒れない限り、不幸になり続ける人たちが増えていく現状を目の当たりにした時、それでも戦争や内紛を否定できるのか?
正直分からなくなりそうです。
自分の思想は、自分の置かれた状況が平和であるからこそ持っていられるのかも知れません。自分が真に正しい、正義だと思えることの達成が、圧政や法律によって抑圧されたとき、自分は果たして平和主義でいられるのかなぁ?
自分は今まで暴力を振るわない、人を傷つけないという信念に重きを置いていましたが、自分の信じる正義を行うために暴力という力が必要となったとき、どうすることが本当に正しいんだろう?自分が平和な状況に置かれているからこそ「人を傷つけたり殺してまで達成される正義は無い」なんて思ってたけど、実際に「少数の人を殺したら多数の人が救われる(もしくはその可能性があると思われる)」状況において、平和主義者は只の日和見主義に過ぎず、結果として権力の横行を許すだけの立場にとどまるのじゃないだろうか?
「戦争は起こしてはいけない」
「暴力を振るってはならない」
良く聴く言葉ですし、その通りだとは思いますが、果たして普遍的に使える言葉なんでしょうか?
まだ、自分の中で結論は出ませんが、じっくり考えてみたいです。
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